住肉胞子虫(じゅうにくほうしちゅう)は、肉食動物の消化管で形成された「オーシスト」として便とともに排泄される寄生性原生生物です。野外で成熟したオーシストが水や草等とともに草食動物等に摂取されると、その筋肉で増殖し、多数の虫体が詰まった「サルコシスト」として寄生します。
寄生されているエゾシカ肉
住肉胞子虫に寄生されているエゾシカ肉
霜降り肉じゃないので注意が必要🦌🦌 pic.twitter.com/pArxcczt3t— karataka 図鑑「北海道の蝶」好評発売中! (@_karataka) March 2, 2024
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ウマ、ブタ、シカなどの生または加熱不十分な肉を食べると感染する可能性があります。
住肉胞子虫症は、東南アジアの国を含む熱帯・亜熱帯の国で発生します。この病気は、野生動物や家畜でよくみられますが、人間に起きることもあります。2種類の病型があり、1種類は下痢が起こる型で、別の1種類は筋肉痛、発熱、その他の症状が起こります。
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また、ヒトには寄生しませんが、S. fayeriが多数寄生した馬肉を生で喫食することにより、一過性の消化器症状が起きますが、症状は軽度です。
住肉胞子虫による食中毒の潜伏時間は約1~20時間です。症状としては、下痢を高確率に発症(約70~100%)し、次いで嘔気(吐き気)、嘔吐、腹痛などがあります。
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